耳鳴りに効く薬とは?

「キーン」「ジー」「ゴー」といった音が耳の中で鳴り続ける――。
静かな場所でも耳の奥で音を感じる「耳鳴り」は、日常生活に支障をきたすつらい症状です。
人によっては夜眠れない、集中できない、会話が聞き取りづらいなど、心身のストレスにもつながります。
そんな耳鳴りを和らげるために、病院ではさまざまな薬が処方されることがあります。
今回は「耳鳴りに効く薬」について詳しく解説し、薬だけに頼らない改善のヒントもお伝えします。

■ 耳鳴りに効く薬とは?

耳鳴りの原因は人によって異なります。
内耳の血流障害、聴覚神経の興奮、ストレスや自律神経の乱れなどが複雑に関係しているため、

「耳鳴り専用の薬」というものは存在しません。

そのため、治療は「耳鳴りを起こしている原因や背景を整える薬」が中心となります。薬によって直接耳鳴りの音が消えるわけではありませんが、神経や血流の状態を改善することで耳鳴りが軽減する可能性があります。

耳鳴りの多くは「突発性難聴」や「メニエール病」、または「加齢性難聴」などと関係していることもあります。
こうした場合は、耳の炎症や循環の悪化を抑える薬が用いられます。
また、聴力低下を伴わないストレス性の耳鳴りもあり、この場合は神経の興奮を鎮める治療が効果的です。

■ 一般的な薬の種類

耳鳴りの治療でよく使われる薬には、次のようなものがあります。

  1. 血流改善薬(循環改善薬)
     内耳の血流を良くし、神経細胞の働きを助ける薬です。
     代表的なものに「イソソルビド」「ベタヒスチンメシル酸塩」などがあり、耳の循環不良を改善して耳鳴りを和らげます。

  2. ステロイド薬
     突発性難聴など急性の耳鳴りに用いられることがあります。炎症を抑え、神経の回復を促します。
     発症から時間が経っていない場合に効果が期待できます。

  3. ビタミンB群製剤
     神経の働きを整えるために使われることが多く、特に「ビタミンB12(メコバラミン)」は耳鳴り治療における定番です。
     神経細胞の修復を助け、慢性的な耳鳴りにも処方されることがあります。

  4. 抗不安薬・安定剤
     ストレスや不安が強いタイプの耳鳴りに対して、心身の緊張を和らげる目的で使われます。
     ただし、長期使用は副作用のリスクもあるため、医師の指導のもとで慎重に行われます。

これらの薬は一時的に耳鳴りを軽減する場合もありますが、根本的な解決には至らないことも多いのが現実です。
なぜなら、耳鳴りは「耳の問題」だけでなく、「自律神経や血流バランス」「筋肉の緊張」など体全体の状態と深く関わっているためです。

■ まとめ

耳鳴りに効く薬は、血流や神経の働きを整えるサポートとして有効です。


しかし、薬で一時的に症状が落ち着いても、原因がそのままでは再発することもあります。
特に、ストレスや肩こり、姿勢の乱れなどからくる耳鳴りには、全身のバランスを整えるアプローチが欠かせません。

はりきゅうルーム岳では、鍼灸によって首・肩・顎まわりの緊張をほぐし、内耳への血流を改善。


自律神経のバランスを整えることで、薬では届かない耳鳴りの改善を目指します。
耳鳴りや、長引く耳の不快感にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

薬に頼らず、身体の内側から整えていくことが、静かな日常を取り戻す第一歩です。