「耳が詰まった感じが取れない」「音がこもる」「自分の声が響いて聞き取りづらい」──
このような症状に悩まされて耳鼻科を受診すると、「耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)」と診断されることがあります。
では、この耳管狭窄症に薬で治す方法はあるのでしょうか?
結論から言うと、耳管狭窄症を直接的に治す特効薬は存在しません。
ただし、症状の原因となる炎症や腫れを抑えたり、耳管の働きを改善したりするための薬は用いられます。
耳管狭窄症は、耳と鼻をつなぐ「耳管」が腫れや炎症などで狭くなり、耳の中の圧(気圧)の調整がうまくできなくなる状態です。
原因として多いのは、風邪・副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎・花粉症などによる鼻の奥の炎症やむくみです。
そのため、治療は「耳そのもの」ではなく、「耳管の周囲の炎症を抑える」方向で行われます。
■ 耳鼻科で処方される主な薬
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抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬
鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどのアレルギー症状を和らげ、耳管の腫れを軽減します。
特に季節性アレルギー(花粉症)や慢性鼻炎がある方に効果的です。 -
ステロイド点鼻薬
鼻の奥(耳管の入り口)の炎症を抑えるために使われます。
数日から数週間の使用で症状が落ち着くこともありますが、医師の指導のもとで継続することが大切です。 -
去痰薬・消炎酵素薬
鼻や喉の粘り気を減らし、通気を良くする目的で処方されます。
副鼻腔炎を伴う場合や、耳にこもった感じが強いときに併用されることが多いです。 -
自律神経を整える薬
耳管の開閉には自律神経が深く関わっているため、ストレスや疲労が原因の場合には、自律神経の働きを整える薬を使うこともあります。
■ 薬だけでは改善しない理由
これらの薬は一時的な炎症やむくみを抑えるサポートにはなりますが、根本的に耳管の機能を回復させるわけではありません。
多くの方が「薬で治ったと思ったのに、また詰まりが戻った」と感じるのは、耳管の開閉を支える筋肉や血流、自律神経の乱れが残っているためです。
特に、長時間のスマホ操作やデスクワークで首や顎まわりがこっている人は、耳管の働きを妨げやすい状態にあります。
このような場合、薬だけでは十分な改善が難しく、体のバランスを整えるアプローチが必要です。
■ まとめ
耳管狭窄症には、炎症やむくみを抑えるための薬はありますが、根本から治す薬はありません。
再発を防ぐためには、首・肩・顎の筋肉の緊張を緩め、耳の通気を支える自律神経や血流のバランスを整えることが重要です。
はりきゅうルーム岳では、耳まわりから首・肩にかけての緊張を丁寧にほぐし、耳の機能を自然に回復させる施術を行っています。
薬で一時的に抑えるのではなく、体の内側から耳の働きを整える根本ケアを目指します。
耳の詰まりやこもりが続く方は、早めのケアで改善への第一歩を踏み出しましょう。





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