顔面神経麻痺で目が閉じないとは?

顔面神経麻痺になると「片目が閉じにくい」「まばたきがしづらい」といった症状が現れることがあります。

朝起きたときに目が乾いていたり、目がうまく閉じられない違和感で気づく方も少なくありません。顔面神経麻痺というと「口が曲がる」「顔が動かない」というイメージを持つ方が多いですが、実は目の症状も非常に多く見られます。

顔面神経は顔の表情を作る筋肉を動かす神経で、額・頬・口元などの筋肉だけでなく、目を閉じる動きにも関わっています。

そのため、この神経の働きが弱くなると、目を閉じる筋肉がうまく働かなくなり、片側だけ目が閉じにくくなることがあります。

【なぜ目が閉じなくなるのか】

目を閉じる動きは「眼輪筋(がんりんきん)」という筋肉によって行われています。

この筋肉は顔面神経によってコントロールされているため、神経の働きが低下すると筋肉がうまく動かなくなり、目をしっかり閉じることが難しくなります。

また、人は通常1分間に15〜20回ほどまばたきをしています。

まばたきには涙を目の表面に広げ、角膜を保護する役割があります。

しかし顔面神経麻痺によってまばたきが減ると、涙が目に行き渡りにくくなり、目の乾燥やゴロゴロ感、充血などの症状が出ることがあります。乾燥を防ごうとして涙が多く出る場合もあり、「涙が止まらない」と感じる方もいます。

【予防・改善方法】

目の症状を悪化させないためには、まず目の乾燥を防ぐことが大切です。

人工涙液などの点眼薬を使用したり、就寝時には眼軟膏や保湿用のテープなどを使用して角膜を守ることもあります。

また、ゆっくり目を閉じる動きを意識するなど、無理のない範囲で筋肉を動かすことも大切です。

ただし、強く動かそうとしすぎると顔の筋肉に余計な力が入り、「共同運動」と呼ばれる後遺症につながることもあるため注意が必要です。 さらに、顔面神経麻痺は早い段階で適切なケアを行うことが回復にとって重要とされています。神経の回復には血流や筋肉の柔軟性を保つことが大切であり、鍼灸では顔周囲だけでなく首や頭部の血流を整えることで回復をサポートする施術を行っています。

【まとめ】

顔面神経麻痺は「顔が動かない」という症状に目が向きがちですが、目が閉じにくいことによる乾燥や違和感など、日常生活に影響する症状も多く見られます。 もし「片目が閉じにくい」「まばたきがしにくい」といった違和感を感じた場合は、早めに専門医へ相談することが大切です。顔面神経麻痺は早期対応が回復の鍵になることも多いため、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください

この記事の執筆者

代表 大石 竜也 
はりきゅうルーム岳 代表
国家資格:はり師・きゅう師(国家資格)
アスレティックトレーナー(国家資格)
JSメソッド認定鍼灸師
Re Voiceメソッド認定鍼灸師
「耳鼻科のお役立ち情報ブログ執筆中」▶︎note

はりきゅうルーム岳 代表として臨床の最前線に立ちながら、YouTubeチャンネル登録者数50万人超の発信活動も統括。
科学的根拠と臨床経験に基づく独自メソッド「JSメソッド」「Re Voiceメソッド」の認定鍼灸師として、耳鼻科領域の施術に取り組んでいる。

医師監修

黒崎 成男先生
所属学会 資格:
日本精神神経学会専門医・指導医
日本栄養精神医学会 ▶︎Quora

はりきゅうルーム岳 博多院